どうやら…いや、恐らく。
vedaに襲われたようだ。
昼過ぎにベッドの上で目覚めた時、言いようのない倦怠感を、全身の、特に下半身に感じた。
明確な記憶はないが、微睡んだ視界の端に、どことなく不敵な、あの黄色い影を見たような気がする。
『……溜まっていたようだな』
蔑むわけでもなく、どこか同情しているようにすら聞こえる声音を耳が思い出し、額を押さえた指の下で無意識に顔が熱くなった。
確かに、以前の恋人と別れてからはご無沙汰だった。
処理をする暇もないくらい、アークスの任務に明け暮れていたので失念していたが、肉体は素直に与えられた快感を受け入れたようだ。
何をされたのか、内容を鮮明に思い出して、思わず下唇を噛み締めた。
…次に会ったら、覚悟しておけよ。
心の中で毒吐くのが精一杯。
腰と頭に残った鈍い痺れが治るまで、暫くかかりそうだ。