オヤジとエースさん。
ハロウィン→かぼちゃ→色的に→エースさん。
…というのが定番のイメージです。
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ちょっと挑発的な六尺二寸エースさん。
若さゆえのほにゃららだったそうです。
「あんたは、黒い髪の女が好きなんだろ…?」
「……………」
自分のように波を打ったような形が好きなはずだ。
それから、
「顔にそばかすのある女がいいんだろ」
呆れたような面で見下ろされる。大方、何を言い出すのかと思っているのだろう。
「生憎とおれは、女じゃねェが」
一目瞭然のことを淡々と。
平然と口にしただけのはずだった。
ごんっと盛大な音が船中に轟いた。
なんだなんだと宴会で賑わっていた大食堂から、大勢の屈強な男たちが顔を出す。
「マルコ、何かあったのか!?」
皆が皆、一様に眉間を寄せて、船内の状況を具に把握する一番隊隊長の姿を探す。
船長の身を案じた仲間に、船体の縁にもたれ掛かったひょろ長い面は、しれと言葉を返した。
「オヤジはエースとお楽しみだよい」
先刻の大きな音と結びつかないが、一先ず自分たちの親とも慕う大人物の体調には問題がないようだ。
ぼさぼさに髪を伸ばした男は珍しく、くく、と口元だけで笑った。
「エースの奴が、面白くてよい」
どうやら覗き見宜しく、この場にいながら事のあらましを大方理解しているらしい。だが、それを悪趣味だと口を尖らせる者はいなかった。
「なんだ、オヤジを怒らせたのか」
ぱちくりと瞬きをし、上目遣いに背後の相手を見つめる。
上からの衝撃は確かにあったが、頭頂と繋がった箇所の痛みは気にならなかった。
元々、火でできた人間だ。悪魔の実の能力の中で、自然系と表されるだけはあり、痛覚などの感覚が長い時間継続すること自体が滅多にない。
殴られたのは初めてではないが、頭の真上から拳骨をもらった経験など今までになかったし、仲間たちがもらう場面に出くわしたこともなかった。
もし機嫌を損ねてしまったのであれば、いつものように、アホンダラと一言で一蹴すれば済むだけの話だ。
「???…何か、おかしなこと言ったか?」
わずかに眉間を寄せて首を傾げる。
男は明らかに憤っていたが、理由を答えることはしなかった。
「間違ったことは言ってねェ」
ぶっきら棒にへの字に結んだ唇を大きく歪める。
「だが腹が立ったんだ、」
グラララ、と地面を揺るがすような低い声調をしばらくの間部屋に響かせた。
「この世に女を抱きたくねェって奴は少ねェだろうし、」
その容姿に拘る奴もいるだろう、と説く。
腹に男の一部を咥えたまま、不思議な面持ちで耳を傾けた。
「けど、いつおれがてめェを『代用品』にしてると言った?」
「!!!」
瞬時に相手の言わんといている情況を悟り、心情を正直に吐露した。
「…………言ってねェ」
どちらかというと、狼六尺二寸エースさんにやって来て欲しかったオヤジでした。
それでもしっかりと狼四尺さんのズボンに指を入れてごそごそした、オヤジ。
狼四尺さんは身体の火照りと一緒に
オヤジのことを忘れられなくなってしまったそうです。
ハロウィン的、白エー小ネタ。
オヤジに喉をくりくりされる(?)、六尺二寸エースさん。
いちゃついているそうです。
今日は何とか進んだ原稿処理作業。
予定より遅れていますが、一歩ずつ。
「そろそろ、おれの方の準備をしねェと…」
言いながら体をずらして膝の上から降りようとしたが、二の腕を掴まれて引き留められた。
「……?、オヤジ」
「一人でやんのか?」
いつもはどうだったのだと、普段は厳しさを湛えた目を細めて見下ろしてくる。
一瞬、何を問われたのかわからなかったが、その答に窮を感じた。
あんたに擦ってもらってる、などと、言えるわけがない。
指で入口を穿り、中まで、届くところまで挿入して柔らかくしてもらっていると自分の口から言うことは、さすがに躊躇った。
躊躇したのは、改めて施してもらう行為の奇抜さに羞恥を感じたことと、もし頼むのだとしたらいつもの相手の指使いを事細かに伝えなければならないと察したからだ。
唾をごくりと飲み込み、乾いたような濡れたような声音を出した。
性交のやり方を忘れたと言った言葉をわずかに疑っていた事実など、すでに頭には残っていなかった。
「……あんたの、指で」
奥までほぐしてもらっている。
若干俯き加減で答え、臍を曲げた子どものように逸らしていた目を歪めた。
「そうか」
にやり、とやけにはっきりした笑いがその口に浮かんだことは当然のことながら、頬を染めていた自分には窺いしれなかった。
「これじゃ、てめェの面がよく見えねェな?」
背を向けたまま、丸太のような太さの男根に突き上げられながら、腹に響く地鳴りのような声を聞く。
息継ぎすら億劫で、ずっと呼吸を止めていた方がいくらか増しなのではないかと思う時間。
「…セックスってのは面白ェもんだと思ったが」
おれの勘違いか?、と問われる。
「面白ェかどうかはわからねェが、……」
語尾に少し勢いがなくなる。
「…おれは、嫌いじゃねェ」
あんたとの性交は。
正確には交尾の真似事であって、実際に白ひげの子を孕むわけでも孕めるわけでもない。
けれど、無意味だと感じない理由は、この行為に最初から最後まで満足しているからなのだろう。
「つまらねェのは、おれの責任だ」
あんたを楽しませてやれないのは。
自嘲ではなく常に感じていたことを端的に伝えると、またしてもにやりと大きな口が反り返るような弧を描いた。
今のご時世フルカラーコミックが主流であるかもしれませんが、
グレーなスケールでごりごり塗っています。
当時は一緒に手をつないでデートを楽しんでいたらよさそうな海賊王と、
奥さん兼恋人であったエースさん母でした。
おとこたちはわかりあった……!(?)
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